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それでもとうとう足から力が抜けていく感覚がして、あ、倒れるなと思った瞬間に誰かに抱きとめられた。ぼやけた視界で顔は見えない。それでもハルには、その腕の持ち主がはっきりとわかる。わかると同時に涙が出た。情けないのと、嬉しいのと、ごちゃごちゃした感情が目の奥からぽろぽろと零れる。 「ツナさん、ツナさん」 たまらず名を呼ぶ。沢田綱吉はやさしくハルの背を撫でる。まるでこどもに対するようなやさしい感触に、また涙が溢れた。何度瞬きをして掃っても、邪魔な水滴は次から次に溢れてくる。こどもというよりも、乳児のようだと思って心の中で苦笑した。綱吉は何度も声をかけてくれる。だいじょうぶだよ、と。何度も。その声にさそわれてか、手の中からようやく拳銃が抜け落ちる。鉄の塊が床に到達する音が、つい先程引き金を引いたときのそれよりもずっと重々しくて、なんだか可笑しい。 「ごめんなさい。ごめんなさい、ツナさん。ハルはわかっているつもりでした」 この世界がどういうものなのか。銃とはなんのためにあるのか。一丁前にわかっているつもりで、実はわかっていなかった。綱吉の傍にいられることが嬉しくて、マフィアの一員として、自分にもできることがまだあるはずだとすっかり思い込んでいた。その結果がこれだ。人をひとり殺しただけでこんなにも怯える自分がいる。とんだ足手まといだ。穴があったら今すぐに飛び込んで消えてしまいたい。 「謝らなくていいよ、ハル。こうしてちゃんと泣いてくれるハルがいるから、俺たちは大丈夫なんだよ」 綱吉の、まるで自分自身に言い聞かせているような口調に、ハルは気づかない。やさしい声音にまた涙が溢れてきて、ごめんなさいを何度も繰り返す。 REBORN! || ハルと綱吉 |